
FXを始めると必ず目にするのが「スプレッド」という言葉です。最初は専門用語のように感じますが、実は取引コストそのものを意味する、非常に重要な仕組みです。これらの特徴を理解していないと、知らないうちに余計なコストを払ってしまうこともあります。この記事では、FX初心者のためにスプレッドの基礎をわかりやすく解説します。仕組みを理解すると、取引の判断力が高まります。
初心者が最初に知るべきスプレッドの意味
スプレッドとは、「売値(ビッド)」と「買値(アスク)」の差は、FXにおける実質的な取引コストを意味します。また、通貨ペアごとに差の大きさは違い、市場が活発なときは小さくなりやすく、流動性が低い時間やニュース発表時などには広がることがあります。そのため、差が小さいほどトレーダーに有利です。特に短期取引やスキャルピングのように売買を繰り返すスタイルでは大事なポイントです。

FXにおけるスプレッドはいつ引かれるか
FXにおけるスプレッドは、新規注文が約定してポジションを建てた時点で取引コストとして差し引かれます。そのためトレーダーは、ポジションを持った時点でスプレッド分の損失を負うことになります。
FXのスプレッドと手数料の違い
スプレッドが実質的な取引コストとなります。価格差として自然に発生する「見えないコスト」であります。一方、手数料とはFX会社が明示的に請求するコストで、数字として明確に示される「見えるコスト」です。
スプレッドの単位とは
取引で重要な単位には、「銭」と「pips」の2種類があります。
銭
・日本円を含む通貨ペア
・小数点第2位(0.01円)を基準に計算します。
例:ドル/円で「0.2銭」=0.002円の差
Pips
・日本円以外の通貨ペア
・小数点第4位(0.0001)を基準に計算します。
例:ユーロ/ドルで「0.2pips」=0.0002ドルの差
スプレッドの計算方法
スプレッド = 買値(アスク) − 売値(ビッド)
例えば、ドル/円が買値145.002、売値145.000であれば、その差は0.002円となり、これは0.2銭と表現されます。
スプレッドの種類
FXやCFD取引では、スプレッドには大きく分けて2種類があります。
- 固定スプレッドとは、市場の流動性にかかわらず一定で、安定してコストを把握しやすいです。しかし、市場が大きく変動すると取引制限がかかる場合があります。
- 変動スプレッドとは、市場の流動性や時間帯に応じてスプレッドが広がったり狭まったりします。経済指標発表時などは大きく広がる傾向があります。そのため、FX業者が使用する最も一般的な種類です。
| 【おすすめポイント】 FX業者ごとに固定スプレッドの水準は異なります。そのため、スプレッドの低い業者を選ぶことで取引コストを抑えられ、トレーダーの利益を高められる可能性があります。しかし、取引に伴うリスクや業者の信頼性も重要であるため、慎重に確認してから選ぶことが大切です。 |
スプレッドの代表的な特徴
狭いスプレッド
取引コストが低いため、デイトレードやスキャルピングなどの短期売買に向いています。市場参加者が多く、流動性が高い通貨ペアほどスプレッドは狭くなる傾向があります。
広いスプレッド
変動が大きくリスクも高いため、取引コストがかさみやすくなります。流動性が低く、政治・経済要因で値動きが荒くなります。そのため、FX会社もスプレッドを広めに設定します。
FXにおけるスプレッドが広がる理由
市場の流動性や相場状況の変化によって、スプレッドは広がります。取引量が少ない時間帯や重要な経済指標の発表時、突発的なニュースがあった場合には拡大しやすくなります。また、エキゾチック通貨のように流動性が低い通貨ペアでも広がりやすいのが特徴です。
まとめ
スプレッドとは、売値(ビッド)と買値(アスク)の差であり、FXでは実質的な取引コストを意味します。狭いほどコストが低く、取引効率も高まります。
「固定」と「変動」があり、相場状況や時間帯によって広がることがあります。特にドル/円など流動性の高い通貨ペアは狭く、エキゾチック通貨は広いのが一般的です。
また、「見えないコスト」として区別されます。実質的なコストを理解し、自分の取引スタイルに合ったFX業者や通貨ペアを選ぶことが重要です。取引コストの仕組み以外にも、投資に役立つさまざまな用語を学ぶことができます。詳しくは「FX用語集」でチェックしてみましょう。
| 【免責事項】 この記事は、FXに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、投資判断を推奨するものではありません。実際の取引を行う際は、ご自身のリスク許容度や資金状況に応じて慎重にご判断ください。 |
よくある問題
回答: スプレッドは「売値」と「買値」の差で、FXの取引コストを意味します。狭いほど取引が有利になります。
回答: ポジションを建てた時点では取引コストとして差し引かれます。ポジションを持った時点でスプレッド分の損失を抱え、相場が有利に動いて初めて損益がゼロになります。
回答: スプレッドは、取引量が少ない時間帯や経済指標の発表時、突発的なニュースが出た際に広がりやすいです。また、流動性の低い通貨ペアでは大きくなりやすい傾向があります。